太平山だより

令和七年正月のご挨拶

令和七年は「乙巳(きのとみ)」という干支(えと)の歳にあたります。
「乙(きのと)」とは「春の初に草木が陰気にはばまれて屈曲しているさま」をあらわします。
 「巳」は「蛇が地中を出ることで陽気が盛んになるさま」または「お腹にある子(=胎児)」をあらわします。
 以上のことから、「乙巳」とは、「春の初め、草木が陽気さかんに芽を出そうとするけれども、なお陰気が強く、芽を出しかねて曲がり生える」ことをあらわしています。ですから、「乙巳の歳」とは、「明るくあたたかな状態となり、さまざまなことが成長しようとするが、実際には、暗く寒々しいものが残っており、それが成長をねじ曲げてしまう年」になることをあらわしているのです。
 世の中が明るくあたたかな状態になるのは、日の神である天照大神(あまてらすおおみかみ)のおかげです。ただし、なお暗く寒々しい状態が残ってしまっているので、せっかくの成長が間違った方向にいってしまう可能性があるのです。そうしたことがないよう、太平山神社の神様に手を合わせ、正しい成長につながる一年にいたしましょう。
 今年は巳の年ですので、境内社の蛇神社にお参りください。また、巳は胎児も意味しますので、安産・子授けの神社である子易神社にもお参りください。
 
太平山神社 宮司 小林宣彦


2025.01.01