栃木では、例年、節分の豆まきで撒いた豆を用いて「しもつかれ」を作り、初午に稲荷神社に供する風習があります。
「しもつかれ」は栃木独特の食べ物であり、その名は下野(しもつけ、=栃木県)に由来するともいいます。
古くは藁筒に「しもつかれ」と「赤飯」を入れたといい、その形は狐の尾に似せたといいます。
狐に似せたのは、昔、九尾の狐のしっぽが落ちて疫病が蔓延したことからきており、「しもつかれ」は疫病除けの意味があったといいます。
以上が古老からの聞き書きです。
おそらく、「九尾=狐=お稲荷さん」ということで、「しもつかれ」が稲荷神社に供されるようになったのではないでしょうか。