「賽」というはなし
2007.04.21
「賽」という字には「神から福を受けたのに報(むく)い祭る」という意味があります。
日本の神様へのお参りの仕方としては、古くから、お願い事をする「祈願」と、願い事が叶った後の「お礼参り」が基本です。
お礼参りには賽還(さいかん)・賽願(さいがん)・賽詣(さいけい)・賽祠(さいし)・賽社(さいしゃ)・賽神(さいじん)・賽禱(さいとう)・賽答(さいとう)という幾つもの言い方があるように、古くから一般的な作法でした。
この典型として挙げられるのが、神社で行われる春と秋のお祭りです。
春には、作物が無事に収穫できるよう、氏子の人たちが無事に過ごせるよう神様に祈るお祭りをし、秋には、作物の収穫や氏子中の無事を神様に感謝するお祭りをするのです。
神様へのお礼参りをしなかったために、逆に神様の怒りをかってしまったという残念な例が古くから幾つも見られます。
お礼参りをすることで、叶った願い事が確かなものになりますので、神様への感謝は忘れないようにしましょう。
遠方の皆様は、太平山神社の方を向いて、感謝の気持ちを込めてご拝礼下さい。
御礼は人間同士でも大切な礼儀であり、勿論、神様に対しても欠かせないものなのです。